日本全国に散らばる、甘美な言葉「限定品」を求めて

日本の国土面積はおよそ38万㎢。 高速交通網が発達して、まして狭くなったといわれるけれど、細長い、そして地形に阻まれて交流が盛んでなかった経緯ゆえか、これだけ画一化した中でも、時々地域にしかない限定アイテムが沸いて出たりします。 そんな限定アイテムを追い求める記録。 今時なので、通販したら早いです。でも、あえて現地に行くんです。それが楽しいのです。 2016年はまず、キリンビールの一番搾り「47都道府県づくり」からスタートします。 ときどき、交通手段の乗り物についても。

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先週末はZの引き取りで東京まで行ったわけだが、翌7/8深夜2530(=日付変わって9日0130)ごろ、今度はミゼット出して名古屋へGo!
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ヤマ友が、ヤマハ・TY250Zスコティッシュを譲ってくれるという。ミゼットに積み込んで引っ張ってくる予定。ミゼット、ホンダ・TLM220Rで結構ギリなんだが、それより若干長いスコティッシュ、載るか?わかんないが、勢いって大事だ、先週クルマ、今週バイク。

R9老の坂峠では、たぶん初めて前走車に追いつくことなく京都市内へ。
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市内の香来、0300閉店間際駆け込みで晩飯。
三条から山科に抜けてR1に戻り、鈴鹿峠を越え、愛知県は某所に到着、取引後さっそく試乗する。
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いやぁ、すっげーいいな。TLMもヤマでは強烈に楽なマシンだが、あれ、なかなかスタンディング決まらないんだよね。たぶん、マスがあっちこっちとっちらかってるんだろう、乱れが起こったらそのままえーらい方向向いちゃってつい座っちゃうんだが、スコティッシュはあまり暴れない。エンジンも、同じようにぶん回したら悲鳴にも似たバタバタ感が強くなるだけだけれど、でも、そこまでがスコティッシュは遠いし、だからグングン加速していく。

あとは、タイヤの問題かなぁ。ヤマ走る人々に絶大な支持を得ているIRCのツーリスト、代走なんかですげーのは知っていたが、実際自分のマシンとしては初。気持ち悪いわ、根っことか、滑る気配がない。根っこが何段かにわたってえぐい角度を作っていても、ポンッと頭をあててあとはアクセルを開けるとリアがそのままついてくる。で、頭を前に落とせば、あら不思議、登っちゃってましたってね。
しかしTLMもある意味上位互換のゲコタ履かせてるから、やっぱマシンがすげーのかな。

これは、ちょっと楽しみですぞ。
さて、積み込み。
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どやぁ~、ギリっギリww

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午前中で離脱し、本郷亭にて昼飯。カップ麺にもなっていたか、有名店だが、なるほど、スープはクリーミー、麺はつるつるしこしこ、チャーシューはトロットロ、おまけに日曜でも昼の時間帯はライス漬物サービスと、全方位隙なし、流行るわけだわ。近年は醤油とんこつ全盛で、いや、もちろん中で個性的だったり、オーソドックスだけどうまいラーメンたくさんあるけど、埋没しちゃいがちな中で、キラッと光るわ。

実家で一泊後、10日に移動。途中、湖南のにぼ次朗にて昼飯。
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帰ってきてそのアシで地元も一っ走り。舗装路は乾いているが、林道は水が溢れ、ほんの1~2時間前にどちゃ雨だったんじゃなかろうか。愛知某所の砂岩質と違って、こちらは粘土質で雨が降るとほんとずるっと滑る、トライアルタイヤには最悪のコンディションのはずだが、なんのその、すいすいっと登っちゃう。
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仕事なんでね、軽くしか乗らなかったけれど、やっぱスコティッシュ、すげぇ。


i→Z、珍しい乗り換えじゃない?ミッドシップ4シーターどうしですよ。
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年式は違うけれど、660cc3気筒で、スポーツカーってよりはメカを押し込んだ結果が後ろよりミッドシップで、軽規格だから全長全幅は㎜単位で一緒って共通項も結構あって、

      ~Z~                ~i~
車両総重量  :970㎏             960㎏
全長×幅×高  :3395×1475×1675㎜       3395×1475×1600
ホイールベース:2360㎜            2550㎜
室内長×幅×高 :1665×1220×1135㎜       1775×1270×1250㎜

その比較、たぶん興味ある人も多いでしょうに(いない??

iは2006年、Zは1998年と、10年近くの差はあるけれど。

まず、前回も触れたが、パワーフィールについては

      ~Z~                ~i~
形   式:水冷直列3気筒SOHCターボ      水冷直列3気筒DOHCターボ
排 気 量:656cc                659㏄
最高出力 :64ps/6000rpm            64ps/6000rpm
最大トルク:9.5kg・m/3000rpm          9.6㎏・m/3000rpm

iの方が圧倒的に「パワフル」。回転フィールはZの方が軽いが、軽いだけで重たい車体がなかなか押し出されない。iはいきなりガツンとトルクがかかって、グイグイ押し出される。それも、低回転から高速を巡行しているような時まで。車重がやや軽いこともあるが、可変バルタイが効いているんだろう。ちなみに、実際のレッドゾーンはZが7000rpm、iは7200rpm~と、ややiの方が回るエンジンなんだな。
両車とも後席下にエンジンがあるのだが、エンジン音はしーっかり抑えてあるのがi、Zの方がこもるように伝わってくる。これはZというネーミングがそもそも軽スペシャルティだった初代を引っ張っていることなどからして、多少意図的なのかもしれない一方、iは軽セダンとして秀逸、ということなのだろう。

ハンドリングはどちらも、ミッドシップらしくアンダーを感じにくく気持ちよく曲がるが、iの方が独特な感覚が強くて一瞬戸惑う。切はじめの応答があまりにスパッと入りすぎるのだ。Zの方が自然。別に慣れたらどういうことはないが、FF全盛でそれに躾けられたドライバーは最初ぎょっとするところ。
どちらもコーナーを読み誤って切り増ししても、何の不満もなくすーっと曲がっていく。
iについては、しかし路面がウェットだと限界はFFよりもやや低いようで、四輪がずずってスライドを始める。パーンと急激に破たんはせず、むしろ弱アンダー気味に4輪でスライドするような感じ、ギリギリのところでうまくいなしてはいるんだろうが。Zはまだそこまで攻めていない。

燃費は、

       ~Z~                ~i~
10・15モード:15.6㎞/L              18.0㎞/L

Zが延々下道を長距離走って13㎞/Lちょい、市街地も走って12km/Lくらい、iは悪くて15km/L弱~17㎞/Lくらいだった。

快適装備は年式の違いが如実に出ていて、フルオートエアコンやら車速感応ワイパーやらディスチャージドヘッドランプやらスマートキーやら、至れり尽くせりだったiに対し、一応一通りフル装備ではあるもののいろいろとマニュアルになるZ。致命的だったのは、リモコンキーがなかったこと(オプションだった?)。これはちょっとめんどくさい。あと、ミラーはリモコンで調整可能なんだが、折りたためないんだな。まぁいずれも、慣れたらどってことない範囲か。パワーウィンドは、iは三菱のよかった時代の最後、運転席スイッチは全席分オート、これが意外と便利だったのにね。
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それから、車内収納について、Zは浅い小物入れがたくさんあるんだけれど、これが使い勝手が悪い。一括して大きめのがあった方がいいね。

Zは前席足元広々、ミッドシップのメリットを最大限強調するインパネデザインだ。iは普通のクルマっぽい。一方後席だが、Zはエンジンが結構前まで突っ張っていて、シートは薄め、足元スペースも狭い。
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iは先も触れたが、きーっちり作りこまれた実用車がたまたまエンジン後ろですよってだけで、4人乗車は何の問題もない。


まぁいずれも中古車故の新車とは状況が異なるかもしれぬこと、オプション云々も出たところ勝負なところもあるんで、クルマ全体を俯瞰できているわけではないのだが、ご参考までに。

さて、なんで唐突にサンライズなのか、というハナシだが。

iを急きょ手放した経緯は以前記した。とにかく縁起というか気持ち悪かったので、あまり考えずほぼ即決で売り飛ばした。一応、住まい的にクルマがないと困るが、ミゼット2はおるから。とはいえ、一人乗りはまたいろいろと制約もある。しかしまた、現金預貯金はあまり持ち合わせていない中で、次のクルマどうするかいな、と。動けばいいじゃんって考えもそれなりにだいぶん浸透してきたものの、そんな中でもどこか面白みがあればなおいい。それなりに急いでいる。安く手に入れたい。

で、白羽の矢を立てたのが、神奈川に転がっていたホンダ・Zだったわけ。

ホンダ・Z、1998年の現行規格以降直後デビューの、今でいう軽SUV。
同期には、規格改定に合わせモデルチェンジした(そして19年経った現在も販売中の)スズキ・ジムニー、残念ながら生産は終了したが、やはり2013年まで販売を続けた三菱・パジェロミニ、新規で同じく2013年までのロングセラーとなったダイハツ・テリオスキッドなどがいる。経済状況の悪化でやむなくロングライフとなった面も否定はできぬ(事実パジェミとテリキは後継モデルがない)が、それにしても4年ともたなかったZは、あまりに短命だ。

他3車は、BOFもしくはビルトインフレームと頑強なボディ構造、いずれもエンジン縦置きFRベースで、ジムニーとパジェミは副変速機付きパートタイム、テリキはセンターデフで常時4WDデフロック可と、車格こそ軽ながら中身は結構本格的で贅沢な作りであり、SUVというよりはクロカンってほうがしっくりくる。

一方のZだが、アクティ/ストリートの軽トラ/1BOXから流用パーツがたくさんあるが、実はアクティってトラックのくせに荷台含めモノコックだったりするので、あの恰好ながら完全なモノコック。4WDも、エンジンはミッドシップマウントだが、切り替えはなしで後輪が滑って初めて前輪にも駆動力を伝えるオンデマンド式。んまあ、スペックだけ見たら、今風の乗用車ベースのSUVそのものだぁね。

しかし、タイヤはテリキやパジェミと同じ15インチの大径を履き、最低地上高は200㎜もあるという。一応軽トラからの流用ってこともあるし、下から覗くと乗用車そのままっていうCR-Vやヴェゼルなどほんとに形だけのSUVよりゃよっぽど、ホンダとしていはゆる「四駆」に歩み寄った、ホンダ的には最もオフ寄りな変なクルマだと思うのです。

そこそこレアだが、まだ市場にはたくさん出回っていて、しかしそろそろ球数も減り始めて見つけにくくなるかもしれない。なによりイメージの問題からか、同じような条件でジムニーはもちろんのこと、テリキやパジェミよりも安めの相場設定。それがポーンと神奈川で出てきたんですよね。

ふつう、いくら安くても、神奈川まで取りに行ってどうこう考えたら、手間と、結果的経費とで、中古軽程度の値段じゃ少なくとも安さっていうメリットは消し飛ぶ。
しかしですよ、東京に用事を作ったら、サンライズに乗れるじゃないですか、とね。

小生、旅は好きだが、薄っぺらい観光にはあまり興味がなくて。観光のための移動ではなく、むしろ移動がメインというか。用がなくても、移動を主目的に旅してしまうくらい。サンライズにしたって、いつまでも安泰というわけにもいくまい。サンライズに乗ることを軸にプランを練ってみたりもするくらいなのだが、ほらきた、ここでクルマを買いに行くってなると、用事があってのサンライズじゃないですか、流れが美しい!w

年式の古い中古車を、現物を見ずに決めるのは多少勇気がいるが、とりあえず車検は5月まで残っている。最悪そこまで走ってくれ。

ってことで、買っちゃった、13台目、Z。
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お店の位置的には、サンライズは横浜下車でもよかったんだけど、列車に乗るのも一つの目的である以上、東京まで突っ切って、そこからJR東京上野ラインで横浜まで戻り、相模鉄道乗り換え。
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相鉄は、神奈川で免許更新したことがあるから、乗ったことあるんじゃないかと思うが、記憶にない。ま、なんてこたない通勤電車やね。
海老名で相模線に乗り換えたが、これが電車が来ない。首都圏でも末端はすんごいローカル感。
駅からお店まで行く途中の、味噌の金子でラーメン。
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納車はえらいあっさり。ご対面のZ、うん、まぁ年式のわりにゃきれいじゃない。

R246を目指し、帰路スタート。エンジンはターボ。iも同じく660ccターボだったが、感触としては軽く回る。これすなわち、重い車体を引っ張るにも回さなければならない、ということ。iのほうが、下から上まで踏めばがつんとトルクが出ていた。iはやや軽いし可変バルタイ積んでるのもあるが、あと、ある意味ホンダらしいのかな、とも。
ハンドリングはiほど極端な印象はないが、やはりミッドシップらしく切ったら切った分車体が応答する。パワステが中立付近ですこーし妙なアシストして、これが気持ち悪かった。特に高速道路で追い越し車線を流れに乗るようなときは、高い車高もあって少し怖い。のんびり走ろう。そうそう、重心は高めで、そこの怖さはいかんともしがたいね。実際にはひっくり返ったりはしないんだろうけど。

R246神奈川末端部は市街地国道で流れもよくないが、県境付近峠に入ってからは、心地よくコーナーをとばす。静岡県内のR1バイパスはすべて無料開放され、つなぎ目の一般部で流れが悪くなるものの、静清バイパス西側大渋滞を引き起こしていたトンネル出口信号が解消されるなど、じわじわと整備が進んでいるよう。よく果てしないといわれる静岡県だが、出発してから6hほどで愛知県まで帰ってきた。
静岡愛知県境を走る浜名バイパスはさらに豊橋のR23バイパスにつながり、あと一区間で名古屋市南部までずーっと立体交差完成って感じ。あれは便利になるわ。

名古屋市に入ったところでちょっとバイパスを外れて歌志軒で油そば。
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よくカップ麺は食べるんだけど、お店では初めてかもしれない。
ふたたびバイパスに戻り、一気亀山まで。2200閉店のセルフうどん、甚八さんがギリ間に合ったので、一杯いただく。
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ここの生醤油うどんんがおススメでしてね。お酢をつけてくれるんだけど、この酢醤油ってのがうまいんだわ。また、天ぷらとも相性ばっちしで。ここで知ってから、時々天ぷらを酢醤油で食うようになったくらいに。
気になるのは、最近メニュー表から生醤油うどんってなくなってるんだよね。聞けば出てくるから、裏メニューみたいになってるのかしら。

亀山からは、R1で栗東を目指すことにした。以前は名阪国道をよく使っていたんだが、6/3~阪神高速距離料金制にされて、値上がりなんだな。そう、もう大阪周辺の市街地走行は、堪忍してほしい、高速使ったれってね。鈴鹿峠を越え、甲南で新しく通じたバイパスからそのまま栗東湖南ICより名神へ。京都市内をパスし、京都縦貫の大原野ICで降りて、深夜軽自動車ETC割引で1000円ちょっと。阪神高速使ったら、松原から池田木部で1000円超えるからなぁ。で、亀岡経由でサンライズ乗ってほぼ24時間で帰ってきた。
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最後、ちょろっと林道へ。
そんなハードなこと納車当日しないけど、やっぱオンデマンドってのは、弱そうね。ただ、サスに関しては、テリキよりもしなやかでいい感じ。もっとも、テリキってのはエアロダウン系だったので、どうでしょ。

日本で最後に残された、普通の人が普通に使える定期寝台列車「サンライズ出雲瀬戸」。すでに乗車したことはあるのだけれど、今回また乗る機会があったので、記録しておこう。
以前はシングルだったが、今回はソロでとってみた。いずれもほぼ1週間前で開いている状態だった。

1日2130に仕事が終わる。いったん家に戻ってシャワーを浴びる。サンライズにはシャワールームが備わるが、シャワールームは以前利用しており改めて経験は必要ないこと、まだそこまで暑くない時期なので乗車までの乗り換えで汗だくにもなるまいこと、大阪からの東京の乗車区間では中およそ6.5hしかなく、シャワールームに閉じこもる時間がもったいないこと、何より順調に仕事が終わって時間的余裕があったことなどから、今回は自宅で浴びることとした。

駅まではスクーターを駆って、2240ごろ能勢電鉄の畦野駅到着。
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さすがにこの時間、通勤路線の末端じゃ、上りはガラガラ。
梅田=大阪には1130ごろ到着。まだ人はいっぱい。ヨドバシ北側にあるファミマで食料を調達。サンライズ、まぁ残ってくれてるだけでありがたいんだが、食堂車はおろか車内販売も若干のソフトドリンク自販機のみだからね。大阪駅は、まだ各方面の電車がせわしなく発車している。一番北側の特急用11番ホーム待合室にてしばし待つ。
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この待合室の椅子が、絶妙だね。金属一枚板だが、よい感じの弾性。ニュースが北海道の地震を報道している。寝そう。

各方面電車が出払って10分ほどして、やってきた、285系。
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大阪駅からは30~40人くらい乗車したかな。以前は、大阪駅到着後数分停車していた気がしたが、割とすぐに出発。
小生の割り当てられたソロは、いずも編成3号車=後ろから3両目。285系は(7両基準で)3、5両目が平屋で、一方がソロ、他方がのびのびカーペットカーとなっている。
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3号車側はゆえに、そのまま普通にエントリー。2号車はいきなり階段。
通路は真ん中にあって、両側に2階建てで複雑に積み重なるように個室が並んでいる。
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今回は山側の2階席。スリッパは備え付け。階段(ほぼ梯子)3段でベッド。その他のスペースは皆無と言ってよい。
しかし、それでも寝台の個室である。新幹線などの座席よりはるかにリラックスできるし、夜行バスなどは本来比較対象ではない。
3号車平屋ということは、動力車であるわけだが、2階は全然静か。全く気にならない。一瞬、285系ってVVVFインバータだったっけ?って思うくらい。また、動力分散ゆえの動きが連結器を通して伝わる衝撃も、もちろん皆無。すーっと大阪駅を発車した。
車内改札を済ませたら、さっそく晩酌。
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明かりがすーっと流れていく中、剛体を伝ってくる鉄をたたく音が、移動している実感を盛り上げる。夜の移動ってのは、妙なテンションの上りかたをするものだが、酒が入って、しかも景色を眺めながらってのは、また格別で、これは夜行列車以外には味わいようがない。
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電車の揺れって、すっごい心地よくてうたたねしちゃうことあるでしょ、それが、横になってできるのが、寝台列車なんだよ。

あっという間に無人の京都駅を抜け、琵琶湖線を駆け抜けるあたりでは一瞬うとうとしかけたが、米原駅の運転停車も記憶にある。濃尾平野に下って稲沢のあたりではがっつり覚醒して、たたずむDL、EL達を流す。名古屋の辺縁の南大高駅あたりからまた記憶が断片的になるものの、豊橋駅あたりも覚えている。
完全に記憶が飛んだのは、静岡駅停車くらい。気づけば富士駅あたりでは、空も白んできている。沼津では、JR東海313系がJR東車両に混ざっているのを確認し、熱海から先はそろそろ並走を始める電車たち、いかにも首都圏って感じ。

寝台列車って、夜寝て移動できるってのが、時間の使い方が最高に効率いいわけですが。しかし、あまりに日本で夜行列車がなくなった結果、乗車することが極めて興奮度の高い経験になってしまうという矛盾。

あまり眠れず(列車のせいではない)、しかし興奮でばっちり覚醒した状態で、東京駅に降りた。

いやぁ、短かった。9か月ほどか。iを手放した。

i、すっごくいいクルマだったんだよ。よくできたクルマ。快適装備は満載だし、ミッドシップらしい小気味よいハンドリングも楽しんでいたし、ボディシャーシは(軽自動車としては)いかにも金かかってますってのがひしひしと伝わってきて、ほんと好きだったんだけど。

しかしね。5月に入ってある週末、マクドで飯食って出てきたら、左フェンダーからドアにかけて、当て逃げされていた。

最悪。

へたくそなんはともかく、逃げるってのが、人間として終わっとる。

凹んで翌週、今度は亀山のR1BPにて、前を走るトラックが、木の箱か板かを踏み飛ばしたんだ。あっと思った瞬間に、右バンパー直撃。樹脂なんで、押し出したらべっこん形は戻ったけど、細部に亀裂は傷。

で、ちょっとさすがに、冷めた。個体に冷めた。思えばこの9か月で、カマも掘られている。大して距離を走っているわけでもないのに(6万㎞台)ファンベルトも切れた。

憑りつかれている、とまでは言わぬが、縁起が悪いというか、ちょっと気持ち悪くなって。

何より決定打は、購入時には気づかなかったんだが、前オーナーがやらかしたローダウンね。これのせいでステアリングセンターは狂うわ、乗り心地は悪いわ。ほんと人乗せるたびに文句言われる。純正に戻すとなると、15万円くらいって言われていたんだけれど、当然こうも重なると、そんな金かける気にもならん。

ローダウンなんて、ほんと、最低ですね。車高の低さは知能指数の低さって、よく言ったもんだよ。

ってことで、急転直下ながら、処分することとした。
幸い、みぜつーが一人乗りとはいえあるから。

さてさて、お次はどうするか。

願わくば、設計者が意図したとおりのiに乗ってみたいところではあるが。

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